キミとボクとでサカナ釣り

キミとボクとでサカナ釣り

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もっとこう、実在兵器がばしばしのリアル志向よりコインいっこの世界で飛ばなそうなかっこいい戦闘機が飛ぶ感じで!あともっときゃっちざはーとな感じで!BGMはロックじゃなくてテクノで!(わけがわからない

 という意見を頂いたので、別のプロットを考えてみた。




 委員長が号令し、授業が終わる。小さな屋根、開かれた窓、平屋建ての小さな学校。いくつもの学年が一つの部屋で学んでいる。窓の向こうからは南風。「主人公1」と「主人公2」は下校の途につく。ふたりの家は、お隣同士。ノートと教科書の入った鞄を放り出し、棹やら袋やらを取り出す。真空管のラヂヲからは、バイオリンの音色にのって、流行の唄が流れている。荷物を抱えて家を飛び出した「主人公1」が、待ちきれず隣の家の掃きだし窓を開ける。着替えの最中だった「主人公2」は手近なものを投げつけて、文字にできない悲鳴を上げた。「主人公1」は窓の外に座って待つ。しばらくして、「主人公2」も、袋に入った長い棹のようなものを担いで現れた。ズックを履き、二人で道を歩く。荷物は全部、「主人公1」が担いでいる。まだブツブツ文句をいう「主人公2」。ツインテールが揺れる。道の脇には『牛』の群れ。坂を降りると、そこは海。突堤に座り、準備を始める二人。「エサ」を撒き、「サカナ」を待つ。高い太陽が照りつける。青い空を横切る『複葉機』。レシプロエンジンの音を残して消えていく。消える飛行機雲を見つめる「主人公1」。あれにのって、どこかに行きたいと目を輝かせて「主人公2」に語る。



 飛ばなそうな飛行機もロックもテクノも出てきませんっ><



 「ちゃぽん」

 波の音に混じる小さな水音。二人の動作が泊まる。「エサ」を投げ込む「主人公1」。1,2.3!静寂を破り海面を割って巨大な「サカナ」飛び出す。海面から飛び上がった「サカナ」は、突堤の灯台を越えていた。「サカナ」は前面のシャッターを開き、太いレーザを放つ。「エサ」となるキカイのジャンクは一瞬で蒸散する。「主人公1」は握ったランチャーの銃口を「サカナ」に向けて引き金を引く。低い音を立ててランチャーから打ち出されたグレネードは、「サカナ」の胴体に吸い込まれるように命中。爆発音とともに、グレネードの断片が、「サカナ」のセラミックの鱗で弾き返されて小さな金属音をたてる。その間に、グレネードのメタルジェットはそのセラミックの鱗をも貫通し、マイクロカプセルを胴体に撒き散らしていた。轟音とともに落下する「サカナ」だが、その間にも「サカナ」は「口」のシャッタ位ーを開け、砲門を「主人公1」にむける。

 「どいてっ」

 「主人公2」の合図で伏せる「主人公1」。「主人公1」が戦っている間に、彼女は射撃準備を完了していた。身長を越える、長大な銃身はバイポッドで固定されている。スコープの中心は敵を捉えていた。口径12.7mmの超硬徹甲弾が銃口から打ち出され、マズルブレーキから壮大に排煙が立ち込める。超音速の弾丸は、シャッターが半分開いた「口」に命中し、内部の武装を巻き込みながら胴体の内部を抉っていく。小爆発を起こし、水面に浮かぶのがやっとな「サカナ」。

 「トドメ!」

 「主人公1」は、既に銃身の下のポンプを引き、装填していたグレネードを、動かなくなった「口」のシャッターから内部に打ち込んだ。装甲されていない、射出口から機体内部で炸裂したグレネードは、機体中枢部から全周に破片とマイクロカプセルをばら撒いた。動きの止まる「サカナ」。「主人公2」が、「主人公1」に喜びの声をあげる。

 「あれ?」

 声を掛けた方に、「主人公1」はいない。水面に沈みつつある「サカナ」に飛び移り、手を背に回しナイフを引き抜き「サカナ」の額につきたて、刃を捻じ込んでいた。取り出したものをポケットに入れた瞬間、轟音と共に「サカナ」が再起動した。振り落とされ、海に没する「主人公1」。あわやというときに、再び銃弾が飛来、沈む「サカナ」の姿。

 「もう、危ないんだから」スコープから目を離し、むくれる「主人公2」。突堤によじ登り、取り出したモノを見せる「主人公1」。沈み行く「サカナ」は、小爆発を繰り返しながらその姿を水面下に消して行った。マイクロカプセルから飛び散った珪素腐敗バクテリアは、「サカナ」の主要構造を『侵食』し、応力に耐えられなくなった巨体は、いくつもの構造物に分解されていく。二人が見守る中、その姿は海にのまれ、消えていった。

 「このコアを町に送れば、また「クレジット」と「スコア」が溜まる。そうしたら、オレも飛行機を手にいれて、伝説の島に渡り、宝を手にいれるんだ」

 「はいはい、またそのはなし?」

 それより今回の分も、ちゃんと分け前、寄こしてね。私も買いたいものがあるんだから。

 「主人公2」は、ボルトを引いてチャンバーからカートリッジを取り出し、まだ熱いそれをポーチにしまいながら、そう言った。



 …


 なんとか暦、X920年。この惑星は、突然『珪素生命体』の侵攻を受けた。彼らは、ただ単に、『植民星』を増やそうとしただけで、他意はなかったのかもしれない。しかし、彼らの行動は、この惑星の住民に不都合があり、住民の行動は彼らには敵対行動と映ったのだろう。双方、自衛の為の殲滅戦となった。彼らの『未来兵器』に劣勢となった住人達は、最終兵器、を使用した。珪素分解バクテリアの散布、である。金属や珪素に付着し、それを分解する。ある種のシリコン単結晶は、たちまち不純物が入り、その機能を停止する。それは敵味方の区別をしない。地上の、そして空中の『珪素生命体』は分解され、地上は平和になった。住人達の文明と引き換えに。十分な防護を行なう時間は無く、住人達の文明も大きく後退した。珪素やガリウム砒素など、半導体・軽金属のプロダクトは壊滅した。木・石・布・鉄は大丈夫。また、政府のシェルター内では、これまでの文明が生きのこっているという。でも、世界の殆どは、こんなかんじになっている。

 しかし、住民の手の届かない軌道上、そして、このバクテリアが増殖できない深海に、『珪素生命体』は生きのこっていた。深海にある『珪素生命体』、おそらくバクテリアの腐食を察知し、深海に逃げ込んだ『巨大戦艦』のプラント、は小さな、それでも数メートルから10メートルある、端末を製造し、海面を制圧している。

 「主人公」たちの住む島、および同様の地区では、安全のためにこのような海洋航行型『珪素生命体』端末、その形態から単に「サカナ」、と呼ぶことが多い、を狩ることが日課になっていたりする。



 …


いつのまにか飛来した複葉機が、村の飛行場への着陸体勢に入った。エンジン音が聞こえている。

「小包、とどいているかな」

「主人公1」は急いで獲物を仕舞い、もときた道を駆けていった。

「待ちなさいよぉ」

「主人公2」は、爆発の衝撃で気絶した「本物の魚」を網で掬い、バケツに集めながら叫んだ

のだった。


参考:ライフルと少女

f:id:REV:20060928183443g




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